トゥルク日帰り散歩~その3

 トゥルク城から、アウラ川をひたすら東に向かって歩くと、大きなパイプオルガンで有名な大聖堂がある。パイプオルガン好きな私は、これ見たさに絶対トゥルクに行かねば!!と計画していたので、トゥルク城を後にして大聖堂に向かった。

 天気も良く、暖かいので、ちょっとしたお散歩がてらアウラ川沿いを歩いて行くことにした。
 地図で見る限りでは、大した距離ではなさそうに見えるが、実際歩き始めると結構遠い。途中、バス停などもあったが、バスに乗ってしまうと、その道のりにある興味深い風景がもったいないので、やっぱり徒歩が一番だ。

 夏場になるとレストランかカフェにでもなるんだろうなと思われる、バイキング船のようなものが停泊している。フィンランドはバイキングとは無関係なはずなのに、ちょっと不思議。確か、アニメ『小さなバイキング・ビッケ』はノルウェーバイキングの話だったと記憶している。

 ま、それはさておき、ティモ先生の予想が外れて、あったかくて天気がいいけど、やはり9月下旬、日曜日なのに川沿いにはオープンカフェなども出ていないし、人通りも少なくて、ちょっと寂しい感じだった。
 時々遊歩道から降りて、川岸間際の歩道に降りてみたり、そのまま転げ落ちそうな所に置いてあるベンチに腰掛けて、静かな川の流れを眺めてみたりして、小さな寄り道をしていると、かなり時間を食ってしまった。

 大聖堂がその姿を見せ始めて、すぐそこにありそうな感覚になったものの、行けども行けども、大聖堂にたどり着かない。東京タワーと同じで、大きいから、見える姿の割にはまだ遠くだったりするのだ。
 そのうち、空がどんどん曇り出し、今にも雨が降りそうなどんよりした空模様になってしまった。陽が翳ると、急に気温が下がった。てくてく歩いているので、寒いとは思わなかったけど、ベンチで座っていると寒く感じるようになった。

 なんとか大聖堂にたどり着いた。見上げると首が痛くなりそうなくらい大きい。静かな聖堂にそ~っと入ると、薄暗くぼんやりとした暖色の灯りの中、左右にずらりと座席が並んでいて、正面に大きな祭壇が見えた。誰もいない。

 これが結婚式なら、長距離バージンロードとなる道を祭壇に向かって歩いてみる。何か出そうなほどの静けさ。「パイプオルガンはどこにあるんだろう?」真ん中辺りで振り返ってみると、天井に向かってそびえ立つ、それはそれは立派なパイプオルガンが見えた。
 この時は演奏時間ではなかったので、(毎週ではないらしいが、日曜日の朝だと運がよければ聴けるらしい)音は聴けなかったが、見るだけでも感動的な姿だ。いつかトゥルクにも泊まって、日曜日の朝早く起きて、音色を聴いてみせるぞ~!!

 この旅の目的のひとつを果たし、なんだか満足な気分で大聖堂を出ると、ますます空は暗く重たくなっていた。風も強くなり、店の出ていないマーケット広場では、落ち葉がクルクル回っている。
 駅はもう目の前、駅前の公園に入ると同時に突然雨が降り出した。しかも、ポツっと来た?と思うやいなや、どしゃ降り。バケツをひっくり返したような・・・とはまさしくこのこと。慌てて折りたたみ傘を広げ、駅にダッシュしようとしたら、信号が変わってしまった。傘を突き破るのでは?というくらい物凄い勢いで雨が降る中の信号待ちは辛い。

 駅舎は結構な混雑で、カフェも混んでいる。寒くなったので、ホットコーヒーを買い、ベンチで座って飲んでいたが、半袖姿にアイスをかじっている人もチラホラ。フィンランドで何度となく見た光景。こっちは「やっぱり北欧の9月は寒いな~」なんて思ってるのに、半袖で平然と歩いてたり、公園でアイスをかじってる人がいっぱいいるんだもん。

 数列のベンチにはホームレスに近い雰囲気のおじさん集団(フィンランドにはホームレスというのはいないが)がいる。一人は相当酔っ払っていて、怒鳴り散らしている。怖い。
 傍に座っていた人たちがさりげなくそこから離れていき、ベンチはガラ空きなのに、立っている人で混雑している。私もちょっとズレてみたりした。
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by gogofinland | 2005-01-23 16:00 | 1997 Finland