人気ブログランキング | 話題のタグを見る

このおじさんはエライの?

 私の隣のおじさんは、ちょっと気になる存在だった。(恋愛とかいう意味でなく)
 なぜかと言うと、このおじさんに対するFAの態度が違うのだ。とてもエコノミーの客への対応ではないような気がする。

 どうやらこのおじさんはスウェーデン人或いは、スウェーデン系フィンランド人と思われ、FAが雑誌や新聞を配りに来た時に、わざわざこのおじさんに「スウェーデン語の新聞をお持ちしましょうか?」なんて聞いて、持ってきたりしてるのだ。
 ドリンクサービスの後も、わざわざこのおじさんのところに「お替りは?」なんて聞いてるし、一体このおじさん、何者だ?
 食事の時に来たFAもあれこれ話し掛けてるし、あるFAなんて、通りすがりに彼に気付いて、挨拶なんかしてる。
 もしかして、フィンエアーの人なのかな?休暇かなにかで乗ったんだろうか?実はフィンエアーのすっごく偉い人だったりして。春から関空便が復活するって言うし、その準備で来日するんだったりして。
 とにかく、搭乗から到着まで、このおじさんには至れり尽くせりの対応だったので、非常に気になってしまった。

 朝食が済んですぐ、トイレに向かったら、ドアハッチの前のちょっとした空間で床に直寝している女性が1人。アゴまですっぽり毛布をかぶっているので、定かではないが、どうにもK美ちゃんに似ているような、似ていないような・・・
 ヘルシンキで体調を崩していたので、ひょっとして、もっと悪化したのでは?と、心配になったけど、ぐっすり眠っているように見えたし、病人をたたき起こすのもなんだしな~と思って、やめておいた。

 ほぼ定刻通りに成田に到着し、預けたスーツケースが出てくるのを待っていたら、K美ちゃんが見えた。声をかけて、先ほどの人が同一人物なのかどうか確かめてみると、やはり彼女だったそうだ。

 聞けば、一緒に遊んだ日曜日以降、じんましんはどんどんひどくなり、胃腸もおかしくなって、月曜日に友達と会う約束もキャンセルして、ホテルでずっと寝ていたという。な~んだ、そんなにひどかったんだったらSOSしてくれれば良かったのに。月曜日にはKちゃんもホテルに来たし。

 ものすごく大きなスーツケースを引き摺り下ろして、しばらく一緒にいてくれたけど、私の荷物はいつ出てくるかわからなかったし、具合が悪いんだから・・・と早く帰るよう勧めて、「またね」と別れた。
 その後、K美ちゃんからのメールで空港の診療所に寄って、その後家の近くの病院にも行き、じんましんは治まったとのお知らせをもらった。やっぱり風邪気味だったのと、疲れと急な気温の変化のせいだったようだ。

 空港の外に出ると、まだ夏という感じにジリジリ暑くて、ヘルシンキの涼しさが恋しくなってしまった。
 スカイライナーで都内に向かい、車窓の景色が変わるごとに「あ~、また帰ってきちゃった・・・」と、日常生活に戻る切なさをひしひしと感じたのであった。

by gogofinland | 2005-01-24 22:44 | 2002 Finland