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ヘルシンキ大のいい男~その6

 ティモ先生オススメのレストラン、『LAPPI(ラッピ)』を、到着初日から探している私。地図を書いてもらうのを忘れていたので、ガイドブックで見たのだが見つからなかった。
 近隣を歩き回っても、それらしき看板が見当たらず、通りすがりの若いおねーちゃんたちに「Do you know Lappi ?」とか、「Would you tellme the way to Lappi ?」なんて聞いたのだが、いつも首を横に振られるだけだった。

 で、2人に試しに聞いてみたら、2人とも「知ってるよ」と言う。そしてニクラスがノートに何やら書き始めたので、「あ、地図書いてくれるんだ」と思って見ていた。
 ところが書いている地図がおかしい。道とか建物の地図じゃなくて、なんかぐにゃぐにゃのものを書いてる。不思議に思いつつ見ていると、私の方にノートを向け、上の方に点を書いて言った。「この辺だよ。Lappiっていうのは、フィンランドの北部のことだよ。」

 ・・・いや、そうじゃなくて・・・それはラップランド地方のことじゃないかい?確かにラップランド地方のことをラッピと呼ぶんだけど、私が聞いてるのはレストランで・・・と思ったところで気がついた。
 私は「『ラッピ』というレストランを探している」という言い方をしなくてはいけなかったのだ。道行くおねーちゃんたちが、首を横に振りながら変な顔したのはこれが原因だ。そりゃそーだ。ヘルシンキのど真ん中、ファッションビルやらオフィスビルの周辺で、いきなり「ラップランドへはどう行ったらいいですか?」とか、「ラップランドを知ってますか?」なんて聞かれたら、「何?この人?」と思われるのは当然だ。

 二クラスに「そーじゃなくて、レストランのラッピがどこにあるか知りたいの」と説明すると、二クラスもトビアスも「レストラン?知らないな~・・・」と言う。ティモ先生いわく、『サラリーマンに人気の店』とのことだったし、二クラスたちはスウェーデン系で学生なので、行く機会がないのかもしれない。

 ちなみにこのレストラン、ガイドブックによると『白樺の樹液が飲める』とあったが、ティモ先生は「え?そんなもの飲めるの?あの店で?知らなかったな~。というより、そんなの美味しいのかな~?」と言っていた。・・・ちょっと、ガイドブックってどうなってるのよ!?もう、鵜呑みはしないことにした!!

 私がフィンランド語の勉強をしていることについて、トビアスが話題をふってきた。「実は僕の彼女はフィンランド人なんだけど、(ちっ、彼女持ちかよ←心のつぶやき)何しゃべってるか、わかんないことが多くて・・・フィンランド語って難しいと思わない?」
 「難しいよね~。特に『R』の発音なんか全然ダメ。できないもん」と私。すると、トビアスが「大抵は英語でしゃべってて、簡単なフィンランド語をゆっくりだったらわかるんだけど、ケンカしたりすると、彼女がフィンランド語で物凄いスピードでしゃべるから、さっぱりわからなんだよね。ま、わかんないからとぼけたり、『何言ってるかわかんないよ』って言ったりしてるんだけどね。」と笑った。

 おいおい、すっとぼけるなんて、悪い奴。私が「でもさ、『何言ってるかわかんない』なんて言ったら、彼女余計に怒るんじゃないの?」と聞くと、「そうするとますます何言ってるかわかんないから・・・あ~、なんか怒ってるみたい・・・って思うだけ」と更に大笑い。
 二クラスは「やれやれ」という感じのジェスチャーをしながら私に目配せをした。

by gogofinland | 2005-01-23 15:45 | 1997 Finland